2024年のヤマハの逆輸入車も魅力的なオフロードバイクが沢山ある
こんにちは。
めぐさんです。
海外にも日本のメーカーのオフロードバイクが沢山ある
好評だったこの企画ですが、前回記事から数年がたち新しい車両や消えた車両も出てきたので新しく記事を書くこととしました。
前回記事と同じく条件は「軽二輪枠の125cc以上250cc以下から過去に日本で販売されていた車両と日本国内未発売の車両」でメーカー別にピックアップ。
前回は4社を一気に紹介したので長いページになってしまいましたが、今回は説明を増やすためにメーカーごとに分けてみる事にしました。
今回はヤマハ編。
なお、例によってこちらで紹介する車両はあくまで紹介というだけであり、確実に日本で手に入るものとは限りませんし、仮に手に入れようとする場合も途方もない労力が必要な車両が大多数を占めているのでご注意ください。
2024/10/20追記:LANDERのモデルチェンジに伴い文章を一部変更しました。
XT250

シリーズ販売開始:2007年
現行モデル販売開始:2013年
車重:291lb (132kg)
タンク容量:2.5gal (9.4L)
シート高:32.7in (830mm)
ミッション:5速
セロー250の北米版。
日本では2020年に販売終了し、中古車市場では新車より高価格なファイナルエディションが流通している一方で、北米では未だに新車が販売中。
現行モデルはXT250がセローと数年遅れでFI化された2013年モデルから大きな仕様変更も無く、精々数年に一度車体のカラーリングが変更されている程度。
ちなみに現在のグラフィックは2021年モデルから変わっていないのでそろそろ新デザインに変わりそうな気がします。
個人的には2025年がXT225時代からの40周年アニバーサリーだったので特別仕様車になると思ったのですが…。
セローとの大きな違いとして灯火類、マフラー、リアホイールが挙げられます。
灯火類とマフラー向こうの法規に対応するためのもので、ウインカーポジションを内蔵した大型ウインカーや、国内最終ではLEDになっていたテールランプも電球のままなのがどこか懐かしさを誘いますね。
マフラーはテールパイプが下向きになっており、これはウインカーの煤対策か林道走行時の火災防止かなと…。
ちなみにこのテールパイプはメンテナンスのためにボルト留めで脱着できます。
リアホイールはセローとは異なりチューブタイプ。
タイヤサイズは国内仕様と同じです。
余談ですが、フィリピンヤマハのサイトを見ると未だにセロー250が販売ラインナップに残っています。
果たして未だに生産販売が続いているのか…?謎です…。
LANDER

販売国:ブラジル、コロンビア他
シリーズ販売開始:2006年
現行モデル販売開始:2024年
車重:156kg
タンク容量:13.6L
シート高:875mm
ミッション:5速
ヤマハのアドベンチャー、XTZシリーズの250ccモデルという位置付け。
前回の記事の説明の通り、XTZ250とLanderで平行販売されていたものを統合したうえでアドベンチャー風車両として仕立て直したものです。
公式サイトの説明によると、ヨーロッパヤマハで販売されていたXT660Rにインスピレーションを受けたモデルだそうで、確かにフロントのフォークガード一体型ダブルフェンダーやタンクシュラウドのデザインにその意匠を感じます。
2024年10月のモデルチェンジによりヘッドライトがデイライト付きLEDプロジェクターへ進化。
それに合わせてフロントフェンダーデザインも変更され、若干垂れ下がったようなデザインからエッジの効いたデザインになりました。
タンクそのもの形状は従来モデルと変更は無いですが、フェアリングのデザインと一部の素材が変更され、二―グリップ時に滑りにくくなっているようです。
また、それに合わせてサイドカバーも若干の形状変更が施されています。
エンジンはFZ系のブルーコアエンジン。
モデルチェンジによりエタノール燃料が廃止され、ガソリンオンリーの仕様になりました。
これにより若干のパワー増と燃費が改善された模様。
タンクは13.6Lで表記的に減少してはいるものの、部品そのものは同じなようなので表記や計算方法の変更があっただけなようです。
まぁ低燃費で信頼のあるエンジンなのでこれだけあれば航続距離的には充分かと…。
また、エンジンの仕様変更の余波なのか現地の排ガス規制が更新されるのか、エキパイに触媒が追加され、それに伴ってガードが大型化されました。
156kgの車重を支える足回りは、前後チューブホイールに一般的なF21/R18インチの組み合わせでタイヤ選びには苦労しなさそうです(純正はメッツラー製タイヤを装着)。
フロントフォークは41mmの正立で、セロー250より5mm以上太いのでアドベンチャーバイクとしては良い方なのかな?
ブレーキは今どきらしくABSがついており、日本国内に持ってくれば登録はそこまで難しくは無さそうな感じ。
メーターは大型のLCDパネルを装着。
今回のモデルチェンジによりヤマハコネクトアプリが遂に採用され、メンテナンス情報の書き込みや車両状態の確認、車両停車場所の登録など大型車並みの充実した機能がライダーの満足度を更に上げています。
モデルチェンジにより更なるブラッシュアップが行われたLANDERですが、残念ながら今回も日本への輸入は無い様子。
ヤマハコネクトは日本国内でも採用されているアプリですが、日本未流通車種に日本語向けアプリが対応しているのかかなり怪しいので、日本へ持ち込む場合の障壁がむしろ増えているのかもしれませんね…。
AG200

シリーズ販売開始:1983年
現行モデル販売開始:2008年
車重:128kg
タンク容量:10L
シート高:830mm
ミッション:5速
不人気車の代表格として有名なお陰で最近はコレクター人気的位置付けになったバイク。
国内では数年間だけの販売でしたが、大規模農場が展開されているオーストラリアや道路事情の悪いアフリカなど機能性が最重要視される環境では今でも広く活躍しています。
派手な絵面やSNS映えを求める今どきの珍走的オフローディングとは対極の存在ではありますが、オフロード走行を純粋に楽しみたいという方や、日常の通勤なのに羊を追いかけているような気分に浸りたい方にお勧めの一台かもしれません。
登場以来XT250やTW200以上にデザインが変わっておらず、パッと見で何年式か特定することは難しいですが、12V化など大きな変更が施された1998年以降の個体であればほぼ同じようなものであると考えて良いようです(最後の小改良は2008年前後)。
公道使用が前提とされる日本仕様とは違い、低速寄りに振られた5速ギアやトリップレスのメーターが装備されているなど普段遣いをするならば色々と改良が必要ですが、それは全て軒先DIYやショップ整備レベルの小変更の範囲内で出来る内容とも言えます。
セールスポイントの一つである12Vのアクセサリーソケットは、独自なデザインの2pinソケットを経由した後、平型の端子やM3の丸型圧着端子が使えそうな形状の接続口になっています。
簡単な話、市販のシガーソケットやUSBソケットをそのまま差し込める形状となってはいないという事です。
エンジンそのものはセロー225やTW系の部品を使用し、基本的なメンテナンスを行うことが出来ます。
ギアなどは独自の物なので他車種との互換性はありませんが、クラッチ系は他車種のものが流用可能ですし、独自部品自体は普通にヤマハへ発注できるであろうと思われます(保証はしませんが…)。
TW200

シリーズ販売開始:1987年
現行モデル販売開始:2003年
車重:278lb (126kg)
タンク容量:1.8gal (6.8L)
シート高:31.1in (790mm)
ミッション:5速
ここ数年はXT250と同じデザインでしたが、2024年モデルからこのグラフィックになりました。
ヤマハの2ストロークバイクの意匠を受け継いだクラシックなデザインですが、過去TWにこのデザインが採用されたことは無いのである意味新鮮です。
機能的な部分は20年以上変更されておらず(最後の改良はタンクキャップの小型化)、7割くらいの部品は日本仕様と同じなので、日頃のメンテナンスは国内で出回ってる用品で済ませられます。
独自部品に関しても殆どが正規ルートで入手できるほか、輸入代理店に少しのお金を払うことで維持に苦労はしませんね。
勿論ABSも無ければキャブ仕様車なので、整備してる感覚は国内仕様のTWとほぼ変わらないと思います。
国内仕様との最大の相違点は、フレーム形状によるマフラーの互換性が無い事と、電装品の配線が異なっている事。
国内仕様の純正マフラーと社外アップマフラー(TW200、225共に)が装着不可能で、どうしても装着したい場合はステーを自作して取り付け位置のオフセットが必要となります。
電装品に関しては、フロントにウインカーポジションを装備した大型前後ウインカーになっているので、それに合わせた変更となっています。
それに合わせてバルブ球なども違う型番になっているので注意が必要です。
車両に関する詳細な点をまとめた記事を以前書いたので参考までに。
グラフィック類は違いますが車両構成自体は全く同じものです。
WR155(R)

シリーズ販売開始:2019年
現行モデル販売開始:2019年
車重:134kg
タンク容量:8.1L
シート高:880mm
ミッション:6速
登場から5年が経ち、新車は勿論中古車は40万円台が出てくるようになりました。
今回の記事で取り上げてた数々の中で一番入手難易度の低い車種です。
エンジンは可変バルブ搭載の水冷ブルーコアエンジンを採用。
MT-15やYZF-R15の旧型エンジンです。
155ccなので250ccのパワーに比べれば劣る点はありますが、WRの名前を拡大解釈してコースでぶん回すようなことをしない限りは圧倒的パワー不足を感じる事は少ないかと思います。
ちなみにもっとパワーのある新車が欲しい方はKLX230って手もありますね(先日発表の2025年モデルはまだ詳細が公開されていませんが…)。
車体は当然完全新規。
セロー250とほぼ同じか少し大きめの車格でCRF250Lと同じくらいのシート高なので、感覚的にはフルサイズのオフ車と同程度でしょうか。
タンクは8Lで小さめですが、40km/L以上の燃費と考えると充分かなと。
メーター関係はシフトインジゲーターや燃料計が装備されているので、現行のCRFやKLXと機能的にそこまで劣ることはありません。
キャリアなども販売されているので日常遣いにももってこいですね。
試乗車を用意している取扱店もあるので、気になった方は一度乗ってみる事をお勧めします。
CROSSER

画像はCROSSER S
販売国:ブラジル
シリーズ販売開始:2014年
現行モデル販売開始:2023年
車重:137kg
タンク容量:12L
シート高:850mm
ミッション:5速
アドベンチャーバイクの世界は広いもので、恐らくこの150ccクラスが一番小さい排気量と思われます。
この150ccアドベンチャークラスにはホンダのNXR150(Bros)が長年王者として君臨していましたが、これに直接対抗するために開発されたものです。
結果としてNXRは160ccに進化し、ハイパワー&安価なNXRに販売数で優れる状況にはなっていないものの、スタイリングや総合性能面でXTZ150を手に取るユーザーも少なくはないようです。
エンジンは空冷150ccのブルーフレックスエンジン。
ブラジルではガソリンとエタノールの混合燃料を使用する地域もあるので、それに対応したエンジンをブルーフレックスエンジンと呼びます。
インドのFZ-FIと同じ系列のブルーコアエンジンと紹介しているページもありますが、ヤマハのプレスリリースを読む限りは2013年に発売されたYS150のエンジンを使用しているようです。
組み合わせる足回りは前後ディスクブレーキが特徴で、フロントにABSが付いているグレードもあります。
外装は2023年にフェイスリフトが行われてかなり現代的なデザインになりました。
兄貴分に当たるLANDERよりも今時な雰囲気ですね。
ノーマルモデルのCROSSERとオフロード寄りのCROSSER Zでフロントフェンダー周辺のデザインが微妙に違います。
メーターもフェイスリフトに合わせてフルデジタル化。
ハウジングはFZ系の物を使用し、敢えてブラックフェイスとすることで昼でも視認性を上げているようです。
小さなアドベンチャーバイクですが、洗練されたデザインで日本でもファンがつきそうな雰囲気かも。
XTZ150

シリーズ販売開始:2019年
現行モデル販売開始:2019年
車重:131kg
タンク容量:12L
シート高:835mm
ミッション:5速
上で紹介したCROSSERの廉価版…というか旧モデルからペットネームを廃止し、グローバル戦略車両として仕立て直したもの。
国やグレードによりいくつかのバリエーションが存在しており、主に前後フェンダー周辺にデザインの相違があります。
グラフィックに関しても、年式や仕向地によってかなりのバリエーションがあり、正直データをすべて集めるのは不可能なレベル…
小排気量のグローバル戦略車両あるあるですね。
ブレーキはフロントディスクにリアドラムというシンプルな構成。
これはCROSSERの低グレードモデルからの引継ぎです。
メーターはアナログとデジタルを組み合わさっており、デザインは大人しい感じ。
あくまで実用車両なので外装の装飾も派手過ぎず、シンプルなアドベンチャーバイクといった感じです。
DT175

シリーズ販売開始:1972年
現行モデル販売開始:不明(1992年or2002年?)
車重:107kg
タンク容量:9.5L
シート高:830mm
ミッション:6速
この記事で最も古いモデル。
そして現在販売されているヤマハのオートバイで最も古いモデルでもあると言われています。
NGO向けとして紹介していましたが、どうやら一応現地ディーラー経由で一般人も買えるようです(ちなみにユニセフでも売ってたり…)。
基本的にはアフリカ向けですが、南アフリカなど一部の地域では公道走行不可のようで、現地でも少し難しい車種という扱いかもしれません。
125ccの車体に250ccのパワーを…というコンセプトで設計されたバイク。
日本国内で販売されていたDT50やDT125はシリーズ途中で水冷化や12V化、最終的にディスクブレーキを手に入れるなど進化を続けていました。
一方このNGOモデルのDTシリーズは、進化と言えば角目化やカウルデザインが少し変更された程度。
エンジンは未だに空冷の旧型エンジンを搭載している他、電装は未だに6Vのまま(125は12Vに進化?販売国によって仕様が違う可能性)で、前後ブレーキもドラムブレーキのままです。
NGO向けという特殊な環境の車両のため、どの年式でも同じ部品で等しく修理をするという要求を満たさなければならずこうなっているんでしょうかね。
125含め一時期国内のショップがケニア仕様を輸入販売していたようですが、現在は情報が見当たらず不明。
車体は一応静岡生産だという情報もありますが、正規の純正部品を国内ルートで入手をしようとすると結構な割合で販売終了扱いとなっている事を考えると、ノーマルのまま涼しい顔で乗るのは難しいのかなという心境です。
入手において現実的なライン
この中で逆輸入車として扱いがあったのがXT250、AG200、WR155、DT175の4車種。
現在もショップによる逆輸入が続いてるのがWR155だけなので、一番手軽で現実的なのはWR155でしょうか。
勿論個人で輸入することもできますし実際やっている方も居るのですが、海外のバイク業者とのやり取りは勿論輸入業者の手配やナンバー登録(ピンクスリップ云々)を考えると余程どうしても欲しい車種でもない限りあまり現実的では無いのかなという感じがします。
部品入手に関しても、多くの現行車種が部品請求時に車体番号が必要だったりと意外と手間な事が多く、その点を考えると海外専売車種は面倒ごとが多いのが実情。
その点国内仕様の個体と共通部品が多いTW200や、取り扱いのあるYSPなどで部品注文がしやすいWR155などは大きなアドバンテージがあると言えますね。
ちなみに今回取り上げなかったTTR230ですが、現在も販売は続けられているもののやはりアグリカルチャー的な使い方をしている方は稀だということで除外することとしました。
オーストラリアではTTR230に各種灯火類やキャリアなどを付属させたアグリカルチャーキットなるものも過去に売っていたようです(装着例は残念ながら見つからず…)。