こんにちは
一気に寒くなってきましたね。めぐさんです。
こちらの記事は3年前に書いた記事を加筆修正した記事となります。
TWの純正タンクは7Lしかない
こちら純正のタンク
現在北米では初期モデルとほとんど変わらない姿で販売されているTWですが、USヤマハではこのバイクをデュアルスポーツ枠としてカテゴライズしています。
一方国内でもデュアルパーパス・アドベンチャー枠として販売されていたわけですが、このバイクを知った時からずっと気になっていたことが一つ。
なぜかタンクが全容量7Lしかないんですよね。
リザーブが2Lなので実用容量的には5Lほど。
私のTWは平均燃費が30Km/L前後なので航続距離は約150km。
街乗りでは十分な航続距離なのでそこまで気にならないのですが問題なのは他の人と走るロングツーリングの時で、周りの人よりも航続が短いためにガソスタに寄る回数が増えてしまい迷惑をかけてしまうことが多々あります。
自分で企画する時はまだいいのですが他の人が主催する時にはその人の乗っているバイクを基準にすることができずルート変更をさせてしまうこともありました。
他のオフ車はどうなの
YAMAHA SEROW225
TWの兄弟車であり上位互換よく比較されるセロー
画像は98年式4JG7型、最終年式である5MP型までこの形状のタンクです。
初期の1KH時代は7.6LとTWとほぼ同レベルのタンク容量でしたが改良とともに徐々にタンク容量が増えていき4JG6型では10Lになりました 。
SUZUKI DJEBEL/DF200
画像は友人の乗っていたDF200E
このシリーズは最初から最後までタンク容量は変わらず13L。
エンジン自体もかなり燃費が良いようで(平均燃費30km/L前後)ロンツーにも安心できるスペックを持ち合わせています。
KAWASAKI KLX250
画像の車体は98年式。8Lタンクを装備しています(画像提供:@whiteman486 さん)。
各年式によって7.2L〜8Lの間を行き来しています。
TWと肩を並べるタンク容量の少なさでレビューをチェックしてみると一部のユーザーからも不満の声が上がっているようで、IMS社やクラーク社など社外のビッグタンクキットが複数販売されております。
(ちなみに兄弟車のスーパーシェルパは9Lタンクを装備、エンジンの空冷化によりラジエターやシュラウドを撤去したことで余剰スペースになった部分にも燃料タンクが来ているためこの容量になっているようです。
HONDA SL230
-画像募集中-
オールドルックな見た目ですが地味に純正でレンサルのアルミハンドルが付いています。タンク容量は登場から生産終了まで変わらずの10L。
(ちなみにXR250は最終型の9.3Lを除いたモデルが全て9.7Lでした)
各メーカー1台ずつリストアップしていきましたが競技を視野に入れたモデルを除けばKLXを除いた大体どのメーカーでもタンク容量は10L前後。
燃費の違いこそあれど航続距離は200kmを超えておりTWが足を引っ張ること間違いなし…
ビッグタンク化するしかない
ということでビッグタンク化をするまでの経緯をつらつらと書いていきましたがここからは実際にどういうタンクをつけることができるかという話。
ビッグタンクにするにあたって私の求めた理想は
・純正タンクに戻すことができる
・タンクまたはフレームに加工をしない
・鉄製タンクである
・できれば10L以上
・タンクキャップを流用できるまたはキーが2本にならない
の5つ。
結論から言うと完全に理想を満たすタンクは存在しませんでした。
実際存在してたらみんな交換してますからね。
ちなみに社外でTW用として売られているものはほぼ全てタンクが純正より容量の小さいものになっており(大体全量5L程度)元々検討から外しています。
TWをビックタンク化できるタンクがあるらしい
小加工により装着できるタンクを紹介していきます。
CLARKE Racing YAMAHA TW200 2.7Gal ポリタンク
YAMAHA TW200 (ALL YEARS) 2.7 GALLONS – Clarke Racing
オフ車向けに多数のタンクを発売しているクラーク社から販売されているポリ製タンク。リットル換算で10.5Lくらいです。
カラーは半透明だけでなくブルーやレッド、グリーンなど各色揃っています。塗装ではなく成型色なので削れても剥がれず安心です。
軽量なポリタンクであり紹介する中で唯一無加工ポン付けが可能ですが、専用のキャップに交換(鍵なし)が必要で消防法的にもグレー(純正品はセーフでも社外品の場合記述がないので担当者によって判断が異なる)なのでガソスタで給油を断られる可能性があります。シュラウドやカバーがないので舗装路で転んだら破損するリスクもありますね。
YAMAHA TT250R Raid 16L 鉄製タンク
YAMAHA TW200 & 225 何でも掲示板|TT250R レイドタンクつけてみました|ツリー表示 > スレッドNo.1508
TT250R Raidの流用タンクです。タンク容量は驚きの16L。
元々ロンツー用途に開発されたRaidモデルなのでこの容量。航続距離は400kmを超えるみたいです。
ただし取り付けにあたってタンク本体、フレームに大掛かりな加工溶接が必要で2度と戻せなくなる模様。コックを取り付けるためにエンジンの放熱フィンを削る必要もあり大加工が前提となります。シートも加工していますね(これはそこまで難しくない)。
タンクキャップはTW225と共通。
YAMAHA XT250T 10L 鉄製タンク
いい感じの画像がなかったので同系列のXT350のタンク流用で…
同じくヤマハのXT250Tタンクの流用です。容量は10L。
フレームの小加工(うまく加工できれば純正タンクに戻せる程度の簡単なもの)とシートの加工が必要なものの純正流用の中では一番簡単に取り付けが出来、タンクキャップがTW200と同じためそのまま使用することができます。
他のTWユーザーでも取り付けている人が多いので取り付け実績的にはこれが一番確実ですが元々数年しか生産されていないので玉数が非常に少なく中古相場もプレミア価格になっているのが難点。
CLARKE Racing YAMAHA SEROW225W 4.1Gal ポリタンク
この記事を発見した時は衝撃を受けました。
セロー225用のポリタンクを車体の簡単な加工とシート加工により装着するもので、容量は4.1ガロン(約15.5L)。
セロー225の純正タンクのシュラウド部分までタンクになっている構造です。
ただし取り付けると角度の関係でタンクの底まで吸えないようで実際使える容量は多くても3.5ガロンほどですが、それでも13Lを超える容量なので実用には十分なレベル。
取り付けにはシート加工と前後のタンク取り付けゴムの自作とコックの干渉避けにサイドカバーのカット、タンクが当たるのでハンドルバーのかさ上げ=バーライズキットの装着が必要です。
作業的にはドリルとハンドソーとタッカーが必要になりますが大掛かりな設備が必要ないのでそこまで難しい作業でもないと思います。
デメリットとして社外ポリタンクのため先に紹介したTW200用と同じく専用タンクキャップの装着が必要なことと消防法の問題や転んだ際のリスクがあります。
情報が見つけられなかったので掲載はしていませんがセロー225系のタンクも同じような加工で装着できるのではないでしょうか?
SUZUKI DJEBEL 250XC 17L 鉄製タンク
発表!スズヤマ・ビンボォ〜DE・アドベンチャー最新モデル。 ( オートバイ ) - ピース!ワールド - Yahoo!ブログ
他メーカのタンクでも加工すれば付かないことはない、ジェベル250XCの17Lタンクです。こちらもロンツーモデルなのでこのタンク容量。TW225用のキャップが使えるみたいです。
台数が出ているので入手難易度が低く、容量的にも有利。
難点としてはシート、タンクマウント部加工の他、タンク本体のフレームが通る部分が狭くタンク本体をジャッキなどで広げてやる必要があります。
この他上でも紹介したジェベル200やSX200の13Lタンクも同じ方法で流用できるみたいですね。
じゃあ実際どのタンクを採用したの
XT250Tタンクを採用しました。
・タンクキャップがそのまま使えること
・燃料コックがそのまま使えること
・鉄製タンクであること
この3つの点が大きなポイントで、クラーク社製ポリタンクの導入も考えたものの山で転んだり舗装路で転んでしまって傷がついたり凹んでしまうことを考えるとやはり鉄製タンクが良いのではないかなと。
計画から数ヶ月探し続け運よく状態のいいタンクが安く(3万弱)手に入り、黒の塗装で味気なかったので塗装にチャレンジ。
選んだ色はYZF-R1やランツァ、XJR1300等に採用されているディープパープリッシュブルーメタリックCです。
足付けを行い一度サフェーサーで傷の確認。
下地の発色を良くするために余っていたスバルのWRブルーマイカを塗装後、デイトナのMCペインターY-16スプレーで塗装。
そのままでは耐ガソリン性が無いので2液性ウレタンクリアスプレーで閉じてタンクの塗装は完成。
一本では微妙に足りずに所々誤魔化したので慣れてない人は2本用意した方が安心だと思います。
最後にフレームの邪魔になる突起を切り飛ばし、シートフレームをタンクに合わせて曲げて表皮をタッカーで打ち直し完成。
車両全体のバランスを崩さず収まりもバッチリ。
乗ってみてもそこまで窮屈にも感じずしっかりニーグリップもできて大満足です。