こんにちは
ブログ更新滞ってしまい申し訳ございません…めぐさんです。
TWをオフロード仕様にカスタムする際に気になるのが、アップタイプの社外マフラー。
ダウンタイプのフルエキゾーストマフラーはネットで検索しても比較的簡単に多数ヒットしますがアップタイプのマフラーは中々出てきません。
今回はTW200、TW225に使用できる社外品のアップマフラーの中で、エキパイを純正のまま使用しテール側のみ交換するスリップオンタイプのマフラーを紹介していきます。
この記事は2017年6月に書いた「TW200にDGパフォーマンスのオフ車向けマフラーを取り付けた」記事を大幅加筆編集したものになります。
2020/06/14:TW200、225のマフラー互換性についての文章を追加しました。
2022/01/18:内容を一部書き換えました。
- アップマフラーの大きな特徴
- 項目説明
- TW200、TW225のマフラーの互換性
- 国内正規ルートで購入できるアップマフラー
- 輸入経由で入手可能な海外向けアップマフラー
- 廃盤率がかなり高い状態
- マフラー本体の他車種流用は厳しい
- まとめ
アップマフラーの大きな特徴
アップマフラーはエンジンからサイレンサーまでを純正マフラーと同じレイアウトで分割した上で、エンジン以降から全て交換するタイプをフルエキゾーストタイプ、純正のエキゾーストパイプ(以下エキパイ)を流用し、エキパイ後端部以降を交換するタイプをスリップオンタイプと言います。
基本的にはごく一部の製品を除いてアップマフラーの社外品はスリップオンタイプです。
項目説明
画像提供:製品を装着している車両の写真を提供していただいた方のリンクです。
対応車種:TWの各排気量に対応しているかを説明しています。
タイプ:マフラーの接続タイプを説明しています(今回は全てスリップオンです)
JMCA認証:こちらを参照してください(全国二輪車用品連合会のページに飛びます)
接続方法:エキパイとの接続方法を説明しています
販売状況:2020年2月現在販売されているかを説明しています
TW200、TW225のマフラーの互換性
こちらの2枚の写真、1枚目がTW200、2枚目がTW225のタンデムステップ周辺を撮影したものです。
一見すると同じように見えると思いますが、注目していただきたいのがマフラーとフレームを接合しているブラケット部分。
よく見ると位置と形状が違うのがお分りいただけると思います。
実はTW200と225でフレーム形状が違い、純正マフラーの互換性が無いんです。
テールカウル形状が違う影響でそれに合わせてシート以降のサブフレームが違うことは有名ですが、フレーム形状自体が違うことはあまり知られていません。
ここで注意していただきたいのは社外マフラーの中でTWに装着されていたものとして販売されている中古マフラーを買った際や、解体前の写真が明らかに排気量を間違えていたものを買った場合で、例えばTW225に乗っている方が200cc用のマフラーを購入した際取り付けができない可能性が高くなります。
2020/06/14追記:具体的なソースが存在しない要検証事項ではありますが、同じ200ccモデルである2JL、4CS、5LBの各モデルの中でも純正マフラーが数種類存在するようで、特に2001年騒音規制が敷かれた5LBモデルとそれまでのモデルではマフラー本体の互換性がない可能性があること、2JL〜4CS2に装着されたマフラーと4CS3〜4CS5に装着されたマフラーではサイレンサー出口部分の向きが違い、性能や音量が違う可能性がある模様です。
そのため、購入する際はメーカー側での適合確認や、解体部品の場合は同時出品されている同じ車両から外された部品を確認して年式特定を行い、きちんと自分のTWに取り付けることができるか確認する必要があります。
特に解体部品の場合はスカチューンでカウルがなかったり、タンクが交換されていて200ccなのに225ccのタンクが装着されている場合があるので注意が必要です。
また、海外仕様のTWは全車200ccですがどこかの年式からか225フレームに変わっているようなので購入時は製品をよく確認した方が確実です。
2020/06/14追記:海外(北米、カナダ)仕様は登場時から現在まで一貫して200ccエンジンを搭載していますが、2003年モデル登場付近でフレームが変わっており、なおかつ新旧フレーム共に日本仕様のTWとフレームが同じものであるかは不明です。
また海外仕様の純正マフラーは日本仕様と物が違うので(サイレンサータイコ先端の形状が全然違うのですぐわかります)互換性は不明であり、日本に存在している大半の北米仕様レプリカは日本仕様の純正マフラーをそのまま使用しています。
国内正規ルートで購入できるアップマフラー
PROSKILL ストリートFOUR サイレンサー
画像提供:Ryo39さん(instagram:https://www.instagram.com/nechi_king)
対応車種:TW225(メーカー掲載)
タイプ:スリップオン
JMCA認証:有り
接続方法:はめ込み+液体ガスケット
販売状況:廃盤
レース向け2stチャンバーなどで知られるプロスキルのストリート向けサイレンサー。
メーカーではTW225専用とされていますが画像の通り200にも取り付け可能な模様です。
この他エンド部分が脱着可能なレーシングモデル(JMCA非対応)や排気音量とトルク管理ができるEDマフラーが存在していました。
RSV シリーズ3 FOURサイレンサー
画像提供:URさん(Twitter:https://twitter.com/Cross4Drag)
対応車種:TW200/225(各排気量専用品番かは不明)
タイプ:スリップオン(別売エキパイによりフルエキ化可能)
JMCA認証:不明(おそらく無し)
接続方法:はめ込み+液体ガスケット
販売状況:廃盤
現在も4スト2スト向けに幅広くマフラーを生産しているRSVのサイレンサー。
TW用としてはダウンタイプのフルエキが有名ですが、短い期間ではあるもののTW200/225専用のスリップオンアップタイプマフラーが生産されていました。
確認できたカタログにJMCA対応の文字がなかったのでおそらくJMCA非対応だと思われます(初期モデルは一律非対応で後から一部車種で対応モデルが追加販売されていました)。
また、既に廃盤になっていますがRSVではステンレス製のエキゾーストパイプ(画像の車両にも装着)をリリースしており、アップタイプのままフルエキ化することが可能でした。
アクティブ スーパートラップ
画像提供:kouさん(Twitter:https://twitter.com/TW_R1Z)
対応車種:TW200/225共用(メーカー掲載)
タイプ:スリップオン
JMCA認証:無し
接続方法:はめ込み+液体ガスケット+バンド
販売状況:廃盤
おそらくTWの社外マフラーといえば真っ先にこのイメージを思い浮かべる方が多いのではないのでしょうか。
基本的にはスーパートラップ社のサイレンサーにショップオリジナルのジョイントパイプを組み合わせるのが一般的で、アクティブ製以外にもかなりのショップがオリジナルマフラーとして販売していました。
サイレンサー最後部にある皿を交換し枚数を調整することで音量調整や排気抵抗を変えてセッティングをすることができる構造になっています。
また、通常テールエンドは一枚皿で塞がれていますが、画像の車両のように後方排気化+排気抜け向上の為に貫通タイプのエンドや、排気抵抗は変えないまま排気角度を変えるアクシャルフローディスクなども販売されており、同じスーパートラップのマフラーでもかなり特性の違うモデルが多数販売されていたようです。
PLOT スーパーサウンド
画像提供:Hotさん(Twitter:https://twitter.com/hot02464269)
対応車種:TW200/225共用(メーカー掲載)
JMCA認証:無し
接続方法:はめ込み+液体ガスケット
販売状況:廃盤
スーパートラップと同じ構造を有しているマフラーです。
一見デザインが全く同じように見えますが、スーパートラップ社製品との大きな違いとして本体付属の特殊形状のリングを各皿の間に挟み込むことで排気方向を制御し車両外側に排気が行ってしまうことを防ぐスーパーシールドシステムが搭載されていたり(道路運送車両法に定められている排気方向の制限に対応)、通常のディスクにも数枚トライアングルディスクと呼ばれる三角形の穴が空いたディスクが存在し、丸穴ディスクと組み合わせることで広いセッティングにも対応しています。
輸入経由で入手可能な海外向けアップマフラー
未だ新車が生産されている北米仕様のTW200向けに多数の社外マフラーがラインナップされています。
また、海外ではオフロード走破用途としての運用が多く、販売されているマフラーも多くがアップタイプです。
海外製マフラーの取り付けに関する注意点として、モデルによって独自のフレーム形状を採用しており、これに対応させるためにジョイントパイプ部分の曲がり具合や角度が微妙に違っています。
そのため日本仕様のTWに装着させる場合ジョイントパイプとフレームを固定させる部分にスペーサーやステーを噛ませて延長をさせる必要が出てくるので注意が必要です。
FMF Powercore4
画像提供:健吾さん(Twitter:https://twitter.com/oroshigane_kun)
対応車種:TW200(海外モデル)
タイプ:スリップオン
JMCA認証:無し
接続方法:はめ込み+液体ガスケット
販売状況:現行
モトクロッサー用マフラーでお馴染みFMFですがTW用もしっかりラインナップされています。
海外モデルのTW200用となっていますが、国内TW200、225共に取り付けができるようです。
内部構造としてはサイレンサー部分にグラスウールを巻いた一般的なオフロード用社外マフラーと同じような造りになっており、別売りの専用バッフル(Quiet Insert)を装着で排気音量94db(FMF計測)を記録しています。
現在はAmazonや海外バイクパーツの輸入代理店にて購入することができます。
FMF MEGA MAX
画像提供:ナガマサさん(Twitter:https://twitter.com/ilovem249)
対応車種:TW200(海外モデル)
タイプ:スリップオン
JMCA認証:無し
接続方法:はめ込み+液体ガスケット
販売状況:廃盤
貴重なFMFのスーパートラップモデルです。
基本的には一般的なスーパートラップと同じような設計で、通常のマフラーと同じ形状のエンドパーツも存在しており通常の後方排気マフラーにすることもできる模様です(共に部品は廃盤)。
DG Performance V2 Slip-on
対応車種:TW200(海外モデル)
タイプ:スリップオン
JMCA認証:無し
接続方法:はめ込み+液体ガスケット
販売状況:現行
私が装着しているスリップオンマフラーです。
仕様自体はFMFのパワーコアのサイレンサー部分を大きくしたような感じで、テールエンド形状が3タイプ存在します。
また、サイレンサーとテールパイプの接続にスプリングを併用しており分解メンテナンスが非常に簡単になっているのが特徴です。
FMF同様専用バッフル(Quiet Core Insert)による消音化が可能ですが、こちらはバッフル径が複数パターン存在しており排気抵抗と音量のバランスを選ぶことができます(最小で92dbまで消音可能)。
現在はWebikeや海外バイクパーツの輸入代理店にて購入することができます。
廃盤率がかなり高い状態
国内流通品や海外モデルなどを複数紹介してきましたが、ネット上や過去の雑誌などを漁るとまだまだかなりの種類のアップマフラー(当然今回取り上げないダウンタイプも)が販売されており過去のカスタムTWのブームの勢いを感じ取ることができます。
しかし、そんなブームも過ぎ去ってから十数年もの月日が経ち今に至っては安く流通しているスカチューン仕様や解体された中古部品の残骸に当時の面影を照らし合わせることしかできない状況になっています。
今回紹介できなかったマフラーの中でも、ホワイトブロス社製のスーパートラップタイプやYouShop松田社製のレーシングスリップオンなど素晴らしいマフラーが多数存在していましたが、現状9割近いカスタムマフラーが製造終了廃盤状態となってしまっており、解体車上がりの中古部品を気長に探すしかないのが現状です。
マフラー本体の他車種流用は厳しい
一見するとTWと形状が同じように見えるセロー225やブロンコのマフラーですが、実際TWのものと比較するとジョイントパイプ周辺の角度が違いマフラー本体の互換性はありません。
過去にBW200のマフラーが互換性があったという情報もありましたが、BW200用に社外マフラーを販売しているメーカーの多くがTW用を既に出していることが多く、個人的には正直わざわざBW用を探してきて装着する利点はないかなと思います。
また、エキゾーストパイプはセロー225のものが流用可能なようで、3RW以降のセロー225の純正エキパイ(新品は廃盤)を流用しステンレス化している方や、社外品でも上で紹介したRSV製ステンレスエキパイやストレイガ製チタンエキパイが販売されていたこともありました。
まとめ
バイクカスタムにおいて定番となりつつあるマフラー交換。
隣のカスタムTWと差をつけるためにダウンテールからマイナーなアップテールに交換してみるのも面白いかもしれませんね。