こんにちは
先日の記事のコメントで
「セロー250のハンドルスイッチを流用してハザードを取り付けた話を説明して欲しい」
という話を頂いたので紹介していきたいと思います。
スイッチはこんな感じ
例:(カプラー種類/色)車体=車体側配線色 → スイッチ=スイッチ側配線色
配線の組み替えや端子組み作業をする前に準備として、マスキングテープなどに接続先や配線の用途をメモしておくと取り付ける際に楽に取り付けができるので手っ取り早く終わります。
TW200純正
①ヘッドライト ハイ/ロー切り替えスイッチ
(黒110カプラー)車体=薄茶色 → スイッチ=青色/黒ライン
車体からヘッドライトスイッチへ "入力" されます。
(ギボシ) 車体=緑色 → スイッチ=緑色
ヘッドライトスイッチからヘッドライトローへ "出力" されます。
(ギボシ) 車体=黄色 → 車体=黄色
ヘッドライトスイッチからヘッドライトハイへ "出力" されます。
②ウインカースイッチ
(黒110カプラー)車体=薄茶色/白ライン → スイッチ=薄茶色/白ライン
車体からウインカースイッチへ "入力" されます。
(黒110カプラー)車体=濃茶色 → スイッチ=濃茶色
ウインカースイッチから左ウインカーへ "出力" されます。
(黒110カプラー)車体=濃緑色 → スイッチ=濃緑色
ウインカースイッチから右ウインカーへ "出力" されます。
③ホーンスイッチ
(黒110カプラー)車体=ピンク色 → スイッチ=ピンク色
車体からホーンスイッチへ "入力" されます。
(黒110カプラー)車体=黒色 → スイッチ=黒色
ホーンスイッチからホーンへ "出力" されます。
セロー250純正
①ヘッドライト ハイ/ロー切り替えスイッチ
(白110カプラー)車体=青色/黒ライン → スイッチ=青色
車体からヘッドライトスイッチへ "入力" されます。
(白110カプラー)車体=緑色 → スイッチ=緑色
ヘッドライトスイッチからヘッドライトローへ "出力" されます。
(白110カプラー)車体=黄色 → 車体=黄色
ヘッドライトスイッチからヘッドライトハイへ "出力" されます。
(白HMカプラー) 車体=黄色 → 車体=黄色
ヘッドライトスイッチからヘッドライトインジケーターへ "出力" されます。
②ウインカースイッチ
(白110カプラー)車体=薄茶色/白ライン → スイッチ=薄茶色/白ライン
車体からウインカースイッチへ "入力" されます。
(白110カプラー)車体=濃茶色 → スイッチ=濃茶色
ウインカースイッチから左ウインカーへ "出力" されます。
(白110カプラー)車体=濃緑色 → スイッチ=濃緑色
ウインカースイッチから右ウインカー用へ "出力" されます。
(白HMカプラー)車体=濃茶色 → スイッチ=濃茶色
ウインカースイッチからウインカーインジケーターへ "出力" されます。
(白HMカプラー)車体=濃緑色 → スイッチ=濃緑色
ウインカースイッチからウインカーインジケーターへ "出力" されます。
③ホーンスイッチ
(白110カプラー)車体=ピンク色 → スイッチ=ピンク色
車体からホーン用の電気が "入力" されます。
(白110カプラー)車体=黒色 → スイッチ=黒色
ホーンスイッチからホーン用へ "出力" されます。
④ハザードスイッチ
特に特別なカプラーは割り当てられていません。
ハザード化に必要なもの
ハンドルスイッチボックス左 セロー250
部品番号:3C5-83972-00
セロー250のハンドルスイッチです。
中古を買うのが無難ですがボロボロの安いやつを買うよりは綺麗なやつを買ったほうが後々気持ちが楽になります。
H4のコネクタがついていますが純正のヘッドライトを使う場合はギボシに変換しましょう。
M&Hマツシマ LHN700 ウインカーパイロット・ハーネス
オス側とワニ口側に整流ダイオード(一方向からのみ電気が流れる様にする部品)が取り付けられた製品。
整流ダイオードについての知識がある人は自分で配線を作ってみると安上がりですね。
インジケーター周りの配線加工で使用します。
TWとセロー250のインジゲーター周りの配線が大きく違うので配線羅列をセロー250に、コネクタをTWに合わせて行く方向で加工していきます。
ちなみにこちらの配線加工を施すことでLEDウインカー(特に電球のみ交換する場合)にした際に起きるバグが発生しないので同時に組んでおくと後々LED化する際に楽です。
110型カプラー6極&4極(ギボシ)
(画像は2極タイプ)
配線を作る際に使用します。
メインカプラーはセローとTWで同じ110型6極カプラーを使用しているのですが、残念ながら両側ともにオスなのでどちらか片方をメス側に変換しなくてはいけません。
110型4極カプラーはTWのインジケーターへ割り当てられるカプラーに使用されています。
セロー250はここの部分にHM型3極カプラーを使っており、TWの既存の4極カプラーが使える様に配線を組み替えます。
セロー250のヘッドライトはH4カプラーなのでTWの純正ヘッドライトをそのまま使用する際はH4カプラーの手前で配線をカットし、先端をギボシ端子にする必要があります(今回私のTWは社外のH4バルブのヘッドライトを装着しているのでそのまま)。
配線の組み替え
今回のメイン作業です。
同じヤマハのオフロードバイクなので配線色はほとんど同じですが、カプラー配置まで同じではありません。
今回のパターンの様にギボシが使われていたりカプラーの向きが逆だったり違うカプラーになっていたり…なんていうこともあります。
110型6極カプラー
今回メインになるカプラーです。
① 車体=薄茶色/白ライン → スイッチ=薄茶色/白ライン
ウインカーリレーに接続されます。
② 車体=濃茶色 → スイッチ=濃茶色
ウインカー左+に接続されます。
③ 車体=濃緑色 → スイッチ=濃緑色
ウインカー右+に接続されます。
④ 車体=薄茶色 → スイッチ=青色
ヘッドライトリレーに接続されます。
⑤ 車体=ピンク色 → スイッチ=ピンク色
ホーン+に接続されます。
⑥ 車体=黒色 → スイッチ=黒色
ホーン-に接続されます。
110型4極カプラー
少々変則的な組み方です。
① インジケーター=濃茶色 → 車体=濃茶色
ニュートラルインジケーター(多分-?)に接続されます。
② 車体=水色 → インジケーター=水色
ニュートラルインジケーター(+)に接続されます。
③ 車体=黒色 → インジケーター=黒色
アース線として接続されます。
④ 車体=薄茶色/白ライン → 接続なし
おそらくウインカーリレーから出力されるウインカー左右どちらかの出力なのですが、
今回はウインカーインジゲーターを別入力させるので接続せずにカプラー内で殺しておきます。
ギボシ
インジゲーター周りの配線が多方向に接続されているのでカプラーではなくギボシで接続します。
① インジケーター=黄色 → スイッチ=黄色
ハイビームインジゲーターに接続されます。
② スイッチ=濃茶色 → LHN700パイロットハーネス二股側
ウインカー左(+)インジケーターに接続させる為の配線ですが電気の逆流防止のためにパイロットハーネスを使って配線を束ねます。
③ スイッチ=濃緑色 → LHN700パイロットハーネス二股側
ウインカー右(+)インジケーターに接続させる為の配線ですが電気の逆流防止のためにパイロットハーネスを使って配線を束ねます。
④LHN700パイロットハーネス1本側(青色) → インジケーター=濃茶色
一本に纏めたウインカーインジケーター(+)配線をウインカーインジケーターに接続します。
⑤LHN700パイロットハーネス1本側(黒色) → インジケーター=薄茶色/白ライン
ウインカーインジケーター(-)配線からアース線として接続します。
⑥LHN700パイロットハーネスワニ口側 → ボディアース
ウインカーインジケーター(-)をボディアースに落とします。
⑦車体=黒色 → 接続なし
元々純正でヘッドライトアース用に接続されていた配線ですがライトスイッチのヘッドライトアースに繋ぐので今回は使用しません(ギボシをカバーして殺しておきました)。
あとは組み上がった配線を車体に合わせて点灯確認するだけ。
スイッチが後付け感無くついているのは気持ちがいい
ハザードスイッチだけでなくハイビームや何か追加スイッチを取り付ける場合、電気関係が苦手だからと後付けで適当なスイッチを噛ませるのは簡単な方法です。
しかし、ハンドル周りをゴチャゴチャさせるのは操作性的にも整備性的にも良くないですし、いかにも間に合わせで取り付けましたという雰囲気をさせるのは綺麗に乗りたい人間にとっては悩みのタネ。
手間も時間もかかる作業ではありますが達成感のある作業だと思うのでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。