TW200のワイドステップを特注で作ってもらった

こんにちは

 

今週は就活で忙しかっためぐさんです。

 

慣れない革靴に凍結した路面でヒィヒィ言いながら歩いてます…

 

最近聞いている音楽 

 

TWのステップをワイド化したい

オフロードでは基本的にスタンディングポジションでステップに踏ん張って走ることが多いのですが、TWの純正ステップ(正しくはフットペグ)は非常に小さく、一般的な成人男性よりも圧倒的に体格の小さい私でさえも立ち乗りに不安を覚えてしまいます。

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純正のステップの大きさは長さが6cm、幅が3cmほど。

 

普通の人であればだいたいブーツがステップからはみ出しますよね。

 

TW適合のワイドステップキットはほとんど無いという事実

一般的なオフロードバイクはこの小さいステップを大型化するために交換部品が多数用意されています。

 

例えばヤマハのオフロード向けフラッグシップモデルであるWR250Rを例にとってみると、形状、高さ、前後の位置オフセットの違う15種類ものステップがラインナップされています。

 

 

一方TWはというと…

www.webike.net

 

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一見たくさんの種類のステップが販売されているように見えますが、残念ながらIMS製を除いたほぼ全てのステップが丸棒タイプのオンロード用に設計されています。

 

IMS 277317 スーパーストック ブラック フットペグ

IMS 277317 スーパーストック ブラック フットペグ

  • 発売日: 2013/03/14
  • メディア: Automotive
 

 

国内未販売の海外製だと

fastway.zone

こんな感じのカッコいいステップも存在します。

…が、輸入となると費用がかさむ上納期が数ヶ月待ちなんていうものもあります。

 

ちなみにTwitterYoutube等で一部のユーザーは大手オークションなどで販売している中華製の格安ワイドステップを薦めているようですが、あの手のものは使用しているアルミが劣悪なものであることが多く日常的に使用するレベルでも歪みや破断の危険性があるので個人的には避けた方がいいんじゃないかと思います。

社外品の中でもレース実績のあるIMSなどはまだ比較的安心して使えますが、価格に気を取られて危険な安物を使うくらいなら純正を我慢して使った方がいいのではという考えです。

 

じゃあどうする?

 いつもの様にネットの広い海を探しているとこんなサイトを見つけました。

 

blog.fc2.com

 

既存の純正ステップを加工してワイドステップ化するという方法。

強度が必要な部分は純正品を使用しそれに鉄板を追加して広げてやるという考え方です。

記事の方によると、どうやらヤフオクでワイドステップ加工をやってくれる人がいるらしい…

 

というわけで調べてみるとありました。

 

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zatoshisatoshi.blog.fc2.com

こちらが加工をしているざとしさんのブログ。

過去の加工例も紹介されています。

 

基本的にはオークションで加工サービスを落札後、こちらで用意したステップを向こうに送り、そこからワイド化量を相談して(足のサイズと用途でお任せもできるみたいです)、加工してもらい完成品を送ってもらって自分で取り付けという流れになります。

 

今回は過去のTWの加工例を見て左右共に横へ15mm、後ろへ20mm加工していただきました。

 

実際の作業はこんな感じ

ステップの分解

ステップとステーを分離させます。

(普通は車体にステップが固定されている状態で分解しますが作業時気温マイナスで寒かったので車体からステーごと外して作業しました。TWの場合車体へはシフトペダル側が17mmの6角ボルト1本、ブレーキペダルが6角穴ボタンボルト2本で固定されています)

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基本的にどの車種もステップ本体、車体へのステー(一部フレームに直付けがあるという噂)、本体とステーを繋げるピン、ピンの抜け止めの割りピン、ステップ可動時にすぐ元の位置に戻すリターンスプリングの五つの部品で構成されています。

 

作業はこの五つの部品を分解してもう一度組み付ける事になります。

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最初にこの割りピンを外します。

 

針金部分をまっすぐにしてそのまま引き抜きますが、素手では当然ラジペンも一本だと若干やりにくいので同時にプライヤーも使って外すと便利です。錆びているとそのまま折れるので注意。

 

外した割りピンは基本的には再利用不可なのでよっぽど状態がいい場合以外は新品を使いましょう(ホームセンターで売ってる2x25の割りピンとかで十分です)

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続いて本体とステーをつなげるピンを抜き取ります。

 

リターンスプリングによってテンションがかかっているので、ドライバーの柄などで割りピンの付いていた側からコンコン叩いてある程度外してからプライヤーで一気に引き抜きます。

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するとこんな感じで全てのパーツがバラバラになります。

 

この時スプリングがどの場所に収まっていたか覚えておきましょう。

忘れて変な方向にスプリングがつくと後で泣きを見ます。

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外したステップはこんな感じ。

送る前に必ず汚れやグリスを落として綺麗にしておきましょう。

ガスコンロ用のマジックリンと歯ブラシで擦ると簡単に汚れは落ちます。

 

あとは梱包材で包んで送り到着を待つだけです。

到着と組み付け

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到着時はシルバーで塗装されておりました。

 

今のTWのイメージには合ってない感じがしたので(赤白セローだとシルバーフレームなので似合うかも)ブラックに塗装。

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気温マイナスの中シャシブラックでざっくりとした塗装ですが、スプレー缶をお湯で温めてステップ本体自体もバーナーで全体的に暖めてやれば垂れる事もなく簡単に塗れます。

焼き付け塗装ではないのでがっつり綺麗に塗ってもすぐ剥がれてくるのでこれで十分。

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各摺動部にグリスを塗り(こんなに大量に塗らなくて良いです)組み立てに入っていきます。

…とはいったものの、分解の逆の事をするだけなので作業は簡単。

 

ポイントはスプリングの組み付け。

スプリングがどういう動きをするのかを考えると組み付け方法がわかると思います。

 

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組み上がりました。

このままだとステーと色が合わなくて浮いた感じになりそうですが、ちょっと使えば艶も落ちて程よく馴染みました。

 

無事完成しました

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こんな感じになりました。

あくまで純正ぽく…しかしきっちりとワイドペグの役割を果たしています。

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裏側はこんな感じ。

有名メーカーの半額以下の価格でありますが、品質は素晴らしくベースが純正なので安物のワイドステップのように折れたり簡単に曲がる事がないというのはいいですね。

 

後方に延長しているのでキックペダルに接触したりシフト/ブレーキペダルとの距離が変わってしまう事もありません。

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自分の足を乗せるとこんな感じ。

ギャップで踏ん張った際の安心感が段違いです。

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交換した後の写真ですが全く変わった事がわからないくらいに馴染んでいるのがポイントです。

 

使ってみてのインプレですが、林道はもちろん市街地でスタンディングをしたり軽く回した程度でも後ろにオフセットした分荷重をかけやすく安心感が最高でした。

正直この快適性は一度使うと二度と手放せなくなると思います。 

 

TWのように社外ワイドステップが手に入りづらい方以外にも低価格でワイドステップ化したい方にもおすすめなステップワンオフ加工でした。